投資先の一つとして挙げられる不動産。最近では、副業として不動産賃貸を始める人も見受けられるようになりました。しかし、不動産売買・賃貸での法的なトラブルは後を絶たず、全くの無知で容易に手を出すにはリスクが高い分野です。
そこで、不動産売買・賃貸における法的トラブルについて、その内容防止策を解説します。

不動産売買・賃貸のよくある法的なトラブル

不動産売買・賃貸ではどのような法的トラブルが起こるのでしょうか。一般的な売買に関するトラブルから、不動産関係特有のトラブルまで原因が広く存在していることに特徴がありますので主な項目を確認していきます。

不動産売買の場合

国土交通省が発表した「宅地建物取引業法 施行状況調査 (平成29年度)の結果」によると、平成29年度に宅地建物取引業法主管課で対応された苦情・紛争相談件数1,017 件。うち、「中古マンション」に関する内容が364件「土地付き建物(中古)」に関する内容が304件となっています。
また、相談内容別にみれば、「重要事項の説明等」(重要事項の不告知を含む)に関する内容が390件と最も多くなっています。
新築物件の高騰により、中古物件に人気が集まっており、特に中古物件は重要事項の説明などが売買の決め手となります。そこで、「重要事項の説明がない」「隠れた瑕疵が見つかった」などの事情で、解除に至る法的トラブルが多いようです。
また、不動産売買ではキャッシュでの支払いは少なく、一般的にローンを組むことが多いでしょう。しかし、ローン審査が通らないまま売買契約を成立させるなどのケースも報告されています。この場合も「契約の解除」が問題となります。
出典:国土交通省 宅地建物取引業法 施行状況調査 (平成29年度)の結果について

不動産賃貸の場合

2019年3月31日現在で、独立行政法人国民生活センターが公表した内容によれば、賃貸住宅に関するトラブルではやはり敷金・原状回復トラブルに関しての相談が多く、の相談件数は11,688件となっています。
具体的には、「退去時に敷金返還がなされない」「原状回復費用として金銭を請求された」というケースが多く、結果的に当事者同士での折り合いがつかず法的トラブルへと発展しています。
出典:独立行政法人国民性格センター

トラブルが発生した際の賠償は?

トラブルが発生した場合、損害があれば相手方と賠償についての話し合いになります。
ただ、実際の損害額の確定には時間もかかるため、不動産売買・賃貸ともに契約書の中で、あらかじめ解除に至った場合などの「違約金」の項目を付しているケースが多く見られます。
例えば、不動産賃貸契約においての法的トラブルで、「契約後すぐに解除に至った場合などには賃料の1ヵ月を違約金として支払う」などと設定している場合がこれにあたります。
ただし、実際に損害賠償の請求を行う場合に関しては、請求の可否方法損害額の算定などに専門的な知識が必要となります。速やかな解決のためにも、弁護士などの専門家に相談、交渉してもらうことをおすすめします。

トラブルを防止するためには?

トラブルの防止策として最も有効な手段は、自らが勉強して不動産の知識や法律の知識を得ることです。なぜなら不動産に関するトラブルの多くは、圧倒的な知識不足が原因で起きる傾向にあるからです。
例えば、「重要事項の説明がない」などであれば、売り手の不手際を契約前に指摘できていれば、正しい情報をもとに契約の可否を判断できます。
不動産売買や賃貸にあたっては、契約の内容や流れについて、業者などの専門家だけに頼り切るのではなく自ら最低限の知識を身につけることが、ひいては自身の身を守ることにつながります。

まとめ

ただし、自らが知識を蓄えて準備を行ったとしてもトラブルに巻き込まれてしまうことはあります。特に不動産売買においては、関わる金額も大きく金銭的損害はさることながら、精神的負担も比較的大きくなります。
不動産売買や賃貸に関連して、少しでも不安な部分があれば、弁護士などの法律の専門家にご相談することをおすすめします。