2019年7月18日~19日に札幌コンベンションセンターで開催された、ICTによるデジタル変革をテーマにした大型イベント「札幌デジタルイノベーション 2019」(主催:日経BP)に参加してきました。

私は、情報工学科出身の弁護士ですが、ここ数年のAIを中心としたITの進歩は凄まじいため、気を抜いていますと情報に取り残されてしまいます。
そこで、最新の情報をクライアントに提供・共有できるように、できるだけイベントに参加して情報のキャッチアップに力を入れています。

受講してきたセミナー

以下のセミナーを受講してきました。

  • 働き方改革はグループウェアで進む
    ~押さえておくべき4つのポイント~
  • 非効率な社内業務をなくす!現場からはじめる働き方改革
  • J-Coin Payの取り組み
    ~デジタル通貨による新しいサービスの実現~
  • 移動時間を削減して営業の生産性改革!
  • オンライン営業で成果が出る企業の共通点は?
  • かんぽ生命保険のデジタル戦略
    ~AI、RPAの活用など~
  • RPAとの付き合い方とは?
    ~ニチレイロジグループ の3つのアプローチ~
  • 更なるデータ社会の実現に向けて
    ~データを武器に「2025年の崖」を克服せよ
  • 事例に見るクラウド活用最前線――AI、サーバーレス、API連携
  • 「ディープラーニング」の最前線とJDLAの取り組み
  • スポーツ、「デジタル革命」世界最前線
  • AI、IoTの“旬”はいつまで続くのか、空飛ぶクルマが影響を与える業界はどこか?
  • 集客に“効く”キャッシュレス決済
    ~最新動向と事例に学ぶ「店舗が今すべきこと」~

印象深かったもの

今後のビジネスにすぐに影響を与えそうな内容として、印象に残ったセミナーは「AI」と「キャッシュレス決済」です。

AI

AIについては、既に開発環境は整い技術的には実用段階に達していること、いかなるビジネスモデルを組み立てられるかを競い合う段階に達していることを痛感しました。
換言するならば、「技術ありきで、ビジネスモデルを考える」のではなく、マーケティングが先行して「ビジネスモデルが、技術を主導する」段階です。

今後は、技術開発のみならず、マーケティングが、AIビジネス成功の鍵となるでしょう。

テキストデーターを処理するAIサービスは、エンドユーザーに対しても提供されており、幾つかはビジネスとしての成功を収めています。
今後は、5Gのスマホとクラウドを組み合わせることで、エンドユーザーに対する画像・動画に対してのAIサービス市場が拡大するのではないでしょうか。

なお、動画に対するAIの処理として、

  • 複数のカメラで撮影されたサッカーの試合がAIにより自動編集されている事例
  • アメフトのパスの成功率がAIにより算定されて、放映中の動画に差し込まれている事例

などが紹介されていました。

キャッシュレス決済

欧米をバックパックで旅行していますと、「スマホとUSBケーブルと、クレジットカードさえあれば、どこでも行ける。」と感じることがあります。欧米では、山小屋でさえクレジットカードが使えるからです。
アラスカの10マイル四方に人が住んでいないような荒野の中に建っていた店でさえも、クレジットカードが使えたときには、感動を覚えました。

日本では、これまでは「現金信仰」とも言うべき国民性もあり、先進国の中ではキャッシュレス化が非常に遅れており,キャッシュレス決済は2割程度と言われています。
しかし、政府がキャッシュレス決済に対して、ポイントバックキャンペーンを2019年10月に予定しています。消費者アンケートによりますと、これを機にキャッシュレス化が一気に加速しそうです。

また、キャッシュレス化に関するアンケートでは、以下の2つの興味深いデータが出ています。

  • キャッシュレス決済を行っている者は、キャッシュレス決済の有無を店舗選択の条件に入れていること
  • ポイントバックキャンペーンを機会にキャッシュレスを始めた場合、キャンペーンが終わってからもキャッシュレス決済をしたいと思っている者が多いこと

キャッシュレス決済は、顧客に対する誘引、他店との差別化として十分な魅力があるサービスと言えそうです。

また、店舗としても、現金を扱うことは、それだけで時間・人件費がかかります。
折しも「働き方改革」により、企業は効率化を求められています。これを機会に、キャッシュレス化を進めることは店舗としてもメリットがありそうです。

なお、これまではクレジットカードの端末導入は初期投資が必要だったため、二の足を踏んでいた店舗もあるかと思われます。
しかし、今は低額の端末もありますし、クレジットカード以外の決済方法を導入するという選択肢もあります。

まとめ

セミナーで学んできたことは、顧問先の企業様には、折を見て、共有・報告させていただきます。
また、追加調査を加えたうえで、当サイトに、順次コラムとしてアップしていく予定です。